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M&Aおよび投資事業の戦略策定をサポート。ガバナンス強化も同時に実現した伴走型コンサルティング
M&Aおよび投資事業の戦略策定をサポート。ガバナンス強化も同時に実現した伴走型コンサルティング M&Aおよび投資事業の戦略策定をサポート。ガバナンス強化も同時に実現した伴走型コンサルティング
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2025.12.11
Construction
M&Aおよび投資事業の戦略策定をサポート。ガバナンス強化も同時に実現した伴走型コンサルティング
大成温調株式会社 代表取締役 水谷憲​一さんと

空気調和・給排水衛生・電気設備工事を手がける大成温調株式会社。建物のインフラを支える技術力を武器に成長を続け、年商600億円規模の上場企業へと発展してきました。

そんな同社が更なる成長を目指す上で直面していた課題が、投資判断やM&A戦略における意思決定プロセスの高度化でした。社内には投資案件のノウハウが溜まっておらず、戦略の策定を行うための指針を立てることが急務。そこで、Biz Architectsは海外投資案件の検討支援から国内M&A戦略の策定をサポートいたしました。

大成温調との取り組みの中で、同社の意思決定プロセスはどう変化したのか。同社の代表取締役 社長執行役員の水谷憲一氏、Biz Architects代表取締役社長の大江真揮人、プリンシパルの平野好宏がプロジェクトを振り返ります。

同じ目線に立ち、社内に深く入り込むことで生まれる信頼関係

――Biz Architectsとの取り組みが始まる前、どのような経営課題を抱えていましたか。

水谷:弊社は設備工事会社として研鑽を積み、ここまで事業を拡大してきました。いわゆる技術者の集まった会社なんです。年商600億円規模まで成長し、上場企業として次のステージを見据える中で課題となったのが投資に関する知見の欠如でした。P/Lと向き合いながら利益を出すことには慣れていますが、バランスシートを見ての最適化や、無形資産で新しいビジネスを始める領域は経験が乏しかったのです。

海外事業はハワイや中国、ベトナムで展開していて、M&Aにも取り組んできましたが、過去には直感的に判断してしまったこともありました。そうした経験から、上場企業として預かっているお金や生まれた利益をどう成長投資に使うか、どう株主に還元するか……そのバランスを見極めるための、より客観的で透明性のある意思決定プロセスが必要だと痛感していたんです。

――外部パートナーを探す中で、Biz Architectsを選ばれた理由を教えてください。

水谷:決め手となったのは親身に伴走しながらサポートしてくれる点です。社外のパートナーという形ではありますが、私たちと同じ目線に立ち、社内に深く入り込んで一緒に動いてくれる。外部からアドバイスをもらうことに慣れていない我々のような会社には、このスタイルが合っていました。急な依頼に対しても柔軟に対応してくれて助かっています。

もちろん、これは信頼関係ありきのパートナーシップだと思います。プロジェクトをスタートさせる前から丁寧にコミュニケーションを重ねてくれたことも、Biz Architectsとご一緒する動機となりました。
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現場担当者が最終判断できるよう、知識の底上げを実現

――具体的にはどのようなプロジェクトを進められたのでしょうか。

大江:大きく2つのプロジェクトがあります。1つ目は2025年2月から5月にかけて行った海外投資案件の検討支援です。このプロジェクトでは投資判断の根拠を整理し、取締役会に提出できるクオリティの資料を用意しました。M&A対象企業の企業価値算定、投資意思決定に向けた論点整理、契約締結時の交渉条件の検討など、幅広くサポートさせていただきました。

2つ目は同年6月から現在まで続いている国内M&A戦略の支援です。中期経営計画に基づいて、シナジーが見込まれる企業のリストアップから企業価値の算定、交渉条件の検討まで担当しています。加えて、M&A検討対象企業リストの整理と絞り込み方法の確立や、現場担当者が運用できる企業価値の簡易算定ツールの作成なども行いました。

――プロジェクトを進める中で意識されていることはありますか。

大江:社長がおっしゃる課題は大局を捉えたものであることがほとんどです。しかし、実際にプロジェクトを始めると、その手前で解決すべき課題が見つかることがある。そこを先に片付けないと本来のゴールに到達できないので、必要に応じて「こちらを優先していいですか」と相談しながら進めています。

国内M&Aのプロジェクトでは、当初は買収候補企業の価値算定がメインテーマでした。しかし、それだけでなく社内でM&Aに関するスキルを積み上げ、業務の一定部分を内製化する必要があると感じました。そこで平野が研修会を企画し、M&Aの基本的な仕組みから、なぜこの議論が必要なのか、どんな順番で進めるべきかといった知識の共有を並行して行いました。
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――なぜスキルの内製化が重要なのでしょうか。

平野:外部のコンサルタントができることは、数字の試算や骨組みを作ることです。でも「本当にこの企業と組むべきか」という最終判断は、事業の現場を知っている方、実際に経営されている方にしかできません。その判断を丸ごと外部に任せるのは本質的ではないですよね。

大江:大成温調さんはスタンダード市場に上場しているので、投資家から持続的な成長を求められます。そうなると、自社で回していくことが企業価値向上のための重要な要素になるんです。それに、我々のような外部の組織に任せきりではなく、自社で案件を評価できる体制があればより多くのM&A機会を検討できます。我々の役割は、そこへ至るまでの道筋を作ることだと考えました。

平野:理想は社内で基本的な知識やノウハウを持った上で、必要な部分だけを外部に依頼する形です。「人手が足りない部分や、より高度で専門的な部分については支援してほしい」という関係が最終形態だと思います。だからこそ、私たちはクライアントに伴走しながら土台作りや知識の底上げをサポートしているんです。
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「感覚での提案」を脱することで、経営の議論が健全化された

――プロジェクトを通じて、どのような成果が生まれましたか。

水谷:投資案件についてはまだ結果が出るタイミングではありませんが、意思決定のプロセスが大きく変わりました。以前は客観的な視点が入らないまま、どちらかというと私の判断で物事が決まっていた。今だからこそわかりますが、以前は取締役会での検討材料となる情報も十分に揃えられていたとは言えず、「社長が責任を取るならば」と条件付きのGOサインを得ていた部分があったんです。

それが今は、外部の専門家に検討プロセスを客観的・合理的に整理してもらうことで、社外取締役も含めてオープンに議論できるようになりました。「この出資は筋が通っている」と各自が根拠を持って判断できる。これは会社のガバナンスとして非常に健全な状態だと思います。

――そのようなガバナンスの改善は当初から期待されていた成果でしたか。

水谷:分析の精度を上げたい、意思決定プロセスをしっかりさせたいというのが出発点だったので当初はそこまで期待していませんでした。しかし、結果として会社の仕組みや構造そのものが変わり、経営の議論が正常化されたんです。想定以上の成果が生まれたと受け止めています。

平野:私たちのような外部の人間が関わる以上、論理的で根拠のあるプロセスを示す必要があり、一人の人間の感覚で提案することはできません。それが結果として、ガバナンスの強化に繋がったのかもしれません。

事業会社のバックグラウンドを活かし、クライアントの成長を共に描く

――Biz Architectsの強みはどこにあるとお考えですか。

水谷:伴走してくれる姿勢と、現場感覚を持っていることですね。コンサルタントというと、実現可能性を考えずに理想論を語るイメージがあるかもしれません。しかし、Biz Architectsの皆さんは現場の感覚を非常に深く理解してくださっている。「現場の立場としてはこれは難しいのではないか?」という感覚を持ちながら、プロジェクトの舵取りをしてくれています。

大江:水谷社長にそういっていただけて光栄です。私も平野も事業会社出身のコンサルタントだからかもしれません。事業会社での経験で得た現場の感覚とコンサルタントとして客観性、両者のバランスを大切にしながらクライアントの課題と向き合っています。

平野:海外投資案件では非常に短い期間で成果物を出す必要がありました。私自身、前職で事業投資の担当者として同様の仕事をしていたので、必要な作業や資料がすぐにイメージできた。最短距離でプロジェクトを推進できたのは、その経験があったからだと思います。
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――今後、Biz Architectsと取り組みたいテーマはありますか。

水谷:引き続き国内外のM&A戦略を一緒に進めていきたいです。弊社は長期的なビジョンとして、「専門設備工事会社」から「総合たてものサービス企業」への飛躍を掲げています。本業である設備工事をコアとしながら、その周辺領域で収益性の高いビジネスを展開していく。成長戦略の中で、地域やサービスポートフォリオを軸に、シナジーのある企業とグループを形成していきたい。その検討を継続的にサポートしていただきたいと考えています。

大江:私たちとしても単発のプロジェクトで終わるのではなく、クライアント企業の成長に長期的に寄り添っていきたい。意思決定の土台作りから始まり、実際のM&A実行、その後のPMIまで、一貫して伴走できる関係を築いていければと思います。

また、今回のプロジェクトでも、副次的な成果としてガバナンスの改善が実現しました。そういった本質的な価値を提供し続けていきたいですね。

平野:我々の仕事は、「誰から見ても正しいと言える事業」を作ることです。それがクライアント企業の価値向上につながり、最終的には株主や社会に対する責任を果たすことにもなる。そういった取り組みを一緒にできることに、大きなやりがいを感じています。これからも、クライアントの立場に立ち、必要な支援を提供し続けていきたいです。
鼎談のお相手
水谷憲一(みずたに けんいち)さん
大成温調株式会社 代表取締役社長執行役員。立教大学卒業後、2003年に大成温調株式会社へ入社。ファシリティ部門、海外部門、経営企画部門で要職を歴任し、2010年取締役、2012年常務取締役に就任。2015年より代表取締役を務める。2020年には自社ブランド「LIVZON(リブゾン)」を立ち上げ、ブランドコンセプトとして「たてものを、いきものに」を掲げる。設備工事業の付加価値向上を通じた地域社会への貢献と、次の時代にも選ばれ続ける会社づくりを目指している。

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