はじめに
こんにちは、講師の大江です。
「資料作成なら、AIに任せればいいのでは?」
そう思う人もいるかもしれません。
実際、情報を整理し、グラフを作り、見栄えの良いスライドに仕上げるだけなら、
AIは驚くほど速く、精度高くこなしてくれます。
しかし、コンサルタントが作る資料の価値は、そこにはありません。
コンサルだからこそ身につけられるのは、「資料を作る力」ではなく、「資料によって人を動かす力」です。
たとえば、優れたコンサル資料には、次の3つの特徴があります。

AIでは作りきれない「ストーリー」がある
AIに「市場データを分析して、経営会議用の資料を作って」と頼めば、きれいな資料はできます。
しかし、
「この経営者は何を懸念するのか」
「どの事実を最初に見せれば危機感を持つのか」
「どんな順番なら新しい施策に納得するのか」
まで考えたストーリーを作るには、人間の思考が必要です。
例えば、「市場が縮小している」という事実を示すだけでは、ただの報告です。
「市場縮小→自社への影響→今変えなかった場合の未来→だから今、この施策を実行する」
ここまで一つの物語としてつなげて初めて、資料は「読むもの」から「意思決定を促すもの」に変わります。
「納得」で終わらず、「実行」まで導く
AIは「新規顧客を獲得すべき」「営業DXを推進すべき」といった、もっともらしい提案を作ることができます。
しかし、経営会議で本当に問われるのは、「で、誰が、いつ、何をやるの?」ということです。
コンサルの資料では、提案だけで終わらせません。
「営業部100名に新しいツールを導入する」なら、
・誰がプロジェクト責任者なのか
・現場の反発をどう乗り越えるのか
・いつまでに何を実施するのか
・成果を何で測るのか
まで落とし込みます。
つまり、「正しいことを言う資料」ではなく、「実際に人が動ける資料」を作るのです。
机上の空論ではなく、「実現性」まで担保する
AIは与えられた情報から、合理的な「理想解」を導き出すことは得意です。
一方、現実の企業には、予算、人員、社内政治、既存システム、現場の習慣など、教科書には載っていない制約があります。
だからコンサルは、「理論上は正しいか」だけではなく、「この会社で、本当にできるのか」まで考えます。
例えば「業務をデジタル化すれば年間1億円削減できる」という提案があったとしても、
導入費用が5,000万円、現場への教育に半年かかるなら、単純に「1億円削減できます」とは言えません。
投資額、導入期間、現場負荷、実行体制まで踏まえて初めて、実現可能な提案になる
これが、コンサルタントに求められる資料作成です。
そして、この力は一朝一夕では身につきません。
クライアントの曖昧な課題を整理し、仮説を立て、情報を集め、議論し、
相手の反応を見ながら資料を何度も磨き込む。
その繰り返しの中で、「何を言うか」だけでなく、「どう伝えれば人は動くのか」を学んでいくのです。
AIが資料を作る時代だからこそ、価値が高まるのは「資料を作れる人」ではありません。
考え、構造化し、相手を納得させ、現実に人を動かせる人。
このスキルを本気で身につけたいなら、コンサルという環境は、これ以上ない実践の場になるはずです。
Biz Academyでは、こうした基礎スキルを体系的に習得し、入社後に活躍できる状態を整える支援をしています。
自分の経験をどのフェーズで活かせるか整理したいという方は、ぜひ一度ご相談ください。
まずは無料相談から、お気軽にお問い合わせください。
このコラムを書いたメンター
大江 真揮人Makito Ohe
(伊藤忠商事→マッキンゼー)
大手総合商社にて金属分野におけるトレーディングビジネスに営業職として従事。その後、外資戦略コンサルティングファームにて企業価値向上の戦略策定から実行支援を多数実施。自身の経験を踏まえ、事業会社出身のコンサルタントがDay0から活躍するための思考法を、余すことなくお伝えします。
大手総合商社にて金属分野におけるトレーディングビジネスに営業職として従事。その後、外資戦略コンサルティングファームにて企業価値向上の戦略策定から実行支援を多数実施。自身の経験を踏まえ、事業会社出身のコンサルタントがDay0から活躍するための思考法を、余すことなくお伝えします。
