はじめに
こんにちは、講師の大江です。
「コンサルは激務だから長く続かない」
「コンサルは離職率が高い」
このようなイメージを持っている方は少なくありません。
実際に、「コンサル 激務」「コンサル 辞める」といったキーワードが多く検索されていることからも、
その関心の高さがうかがえます。
確かに、コンサルティング業界はプロジェクト単位で仕事が進み、短期間で成果を求められる世界です。
クライアント企業の経営課題を分析し、戦略を立案し、実行まで支援するため、
限られた時間の中で高いアウトプットを出し続ける必要があります。
繁忙期には業務量が増えることもあり、決して楽な仕事ではありません。
しかし、それだけで「激務だから辞める」と結論づけるのは、実態とは少し異なります。
むしろ、コンサルティングという仕事は、限られた時間で成果を出すために、
「本当に価値のある仕事は何か」を徹底的に考える習慣が身につく仕事です。
優先順位をつける力、本質的な課題を見抜く力、論理的に物事を整理する力、そして意思決定のスピード。
こうしたスキルは、どの業界でも通用する普遍的な能力であり、
多くの優秀な人材が短期間で大きく成長する理由でもあります。
では、なぜコンサルタントは数年で転職したり、起業したりする人が多いのでしょうか。
理由は大きく二つあります。

①自分の「向き・不向き」が明確になる
一つ目は、自分自身の適性が非常にわかりやすい仕事だからです。
コンサルタントには、論理的思考力や情報整理能力、コミュニケーション能力などが求められます。
しかし、それ以上に重要なのは、「他社の課題を解決すること」にやりがいを感じられるかどうかです。
コンサルタントは、自分の事業ではなく、クライアント企業の企業価値向上のために考え続ける仕事です。
経営者と議論しながら課題を整理し、解決策を形にしていくことに面白さを感じる人は、この仕事に強く向いています。
一方で、
「自分が当事者として事業をつくりたい」
「自分自身が意思決定をして会社を成長させたい」
という想いが強い人もいます。
これは能力の優劣ではなく、仕事に求める価値観の違いです。
コンサルティングという仕事は、その違いを比較的早い段階で気づかせてくれる職種でもあります。
②世の中の”解決したい課題”が見えてくる
二つ目は、社会や業界全体の課題が見えるようになることです。
コンサルタントは日々、さまざまな企業や業界に触れながら、
「なぜこの問題が起きているのか」
「本質的な原因は何か」
を考え続けます。
その結果、一企業だけではなく、業界構造や社会全体の仕組みにまで視野が広がります。
「この業界にはこんな非効率がある。」
「もっと良いサービスがあれば、多くの企業が成長できる。」
「この仕組みそのものを変えたい。」
そんな課題意識が生まれ、事業会社へ転職したり、自ら起業したりする人が少なくありません。
実際、コンサルティングファーム出身者がスタートアップの経営陣や起業家として活躍しているケースが多いのも、
このような背景があるからです。
「辞める人が多い」は、ネガティブなことではない
コンサル業界では、数年間経験を積んだ後に新たなキャリアへ進むことが珍しくありません。
そのため、「離職率が高い」という表現だけが一人歩きすることがありますが、
実際には、成長した結果としてキャリアの選択肢が広がることも大きな理由です。
事業会社で経営企画に携わる人、スタートアップへ参画する人、PEファンドやVCへ進む人、そして起業する人など、
キャリアの幅は非常に広く、多くの企業から高い評価を受けています。
コンサルティングは、短期間で多様な経営課題に向き合うからこそ、
市場価値の高いビジネスパーソンを育てる環境でもあるのです。
私が起業した理由
私自身も、コンサルティングを通じて多くの企業をご支援する中で、一つの課題を強く感じるようになりました。
それは、日本の中小企業に対して、本当に価値のあるコンサルティングサービスが十分に行き届いていないという現実です。
日本企業の約99%は中小企業です。
しかし、経営課題を抱えていても、適切な支援を受けられなかったり、期待した成果につながらなかったりするケースは少なくありません。
だからこそ私は、「正しいコンサルティングを、もっと多くの中小企業へ届けたい」という想いから起業し、
Biz Architects を立ち上げました。
コンサルタントとして培った課題解決力や経営支援のノウハウを、中小企業の成長に還元し、日本企業全体の競争力向上につなげていくこと。
それが、私たちが目指している価値です。
コンサルティングは、決して「激務だから辞める仕事」ではありません。
企業や社会の課題を深く理解し、自分自身が本当に解決したいテーマを見つけることができる仕事です。
そして、その経験は次の挑戦へとつながる、大きな財産になると私は考えています。
このコラムを書いたメンター
大江 真揮人Makito Ohe
(伊藤忠商事→マッキンゼー)
大手総合商社にて金属分野におけるトレーディングビジネスに営業職として従事。その後、外資戦略コンサルティングファームにて企業価値向上の戦略策定から実行支援を多数実施。自身の経験を踏まえ、事業会社出身のコンサルタントがDay0から活躍するための思考法を、余すことなくお伝えします。
大手総合商社にて金属分野におけるトレーディングビジネスに営業職として従事。その後、外資戦略コンサルティングファームにて企業価値向上の戦略策定から実行支援を多数実施。自身の経験を踏まえ、事業会社出身のコンサルタントがDay0から活躍するための思考法を、余すことなくお伝えします。
